感動の話

どこかのお店に久しぶりに行って「味が変わった」とか「まずくなった」などと言う感想を持ったことはありませんか?私もあります。

当店の珈琲においても言われることがあります。ではどうなのか。

いつも変わっています。

珈琲においては、使う材料生豆の状態、収穫からの日数、保管方法、そして焙煎などの変数が非常に多いので、完全に一致させるのはまあ不可能です。更に厄介なのは、使う側の変数が非常に大きい。

買ってからの日数、保管方法、抽出の仕方の安定度など、はっきり言ってかなりぶれてしまいます

そして一番大きいのは、これは初期の頃に私の師匠から教わったことですが、店の側もお客様の側も体調の変化が、その味覚に影響を与えることが非常に大きいということです。最初の頃は、一度味を感じにくくなると「もうだめなんじゃないか」と真剣に悩んだものです。でもしばらくすると戻っているんですね。

お店をやっている人は程度の差はあれプロなので、まあちゃんと自分なりのマニュアルを作って一定の味に「している」はずです。なぜ「している」なのか。そうはならないからです。「している」ではなく「追い込んでいる」と言った方が現実的ですね。

プロというものは一定のハイレベルな能力を安定して出せないといけないので、実際はコチラが分かるほどの差は出ていないはずです。むしろこちらの気分や体調での感想の変化の方がずっと大きくなります。私も感じています。

残念ながら最初の感動を超えることはできません。なので、お店を再訪した時はあまり厳しくならずに、優しい気持ちでお邪魔した方が幸せになりますよ。店主は皆さんのそういった幸せのために、日々是研鑽を積んでいます。お気に入りのお店があったら、応援をしてあげるようなおおらかな気持ちでいてくださいね。

本日は定休日ですが、店内で珈琲豆の販売発送作業をしています。大体いますので、豆の販売はできます。よろしくお願いいたします。

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